【旅するマレーシアごはん クチン編】
~偶然でしょうか?先週クチンからお帰りのお客様より楽しいお便りもいただきました。明日ご紹介します~
ライターの音(オト)です。4年間のマレーシア滞在で、マレーシア料理の魅力にどっぷりハマった私が、地方ごとに名物ごはんをご紹介します。
第11回はクチン!
首都クアラルンプールのあるマレー半島に対し、東マレーシアとよばれるボルネオ島北部。ユネスコの世界自然遺産に登録されているグアン・ムル洞窟や太古の自然が残る国立公園など、世界屈指のネイチャースポットとして有名なサワラク州の州都が、クチンです。2014年公開の邦画「トリック」のロケ地でもあります。
こちらはテングザル。クチン市内から日帰りでいけるバコ国立公園で会うことができます。ボルネオ島の固有種で、マングローブ林に生息する希少な猿。大きな鼻とぷっくら膨らんだお腹が特徴で、のんびり歩いている姿は、まるで可愛いおっさん。2013年にマレーシア観光年のマスコットになり、今でもイベント会場で活躍している有名人(猿)です。
さて、食文化は前回のサバ州コタキナバルと似ていて、非常にバラエティに富んでいます。さっそくクチン名物のごはんを紹介しましょう!
クチンに行ったら、これを食べずして帰るべからず。
「サラワク・ラクサ/Sarawak Laksa」です。
「ラクサ」という麺料理を知っている人は多いと思いますが、ラクサには色んな種類がある、ということはご存知ですか。日本のラーメンが、北海道は味噌、九州はとんこつとあるのと同じで、ラクサは土地によって味が違います。「サラワク・ラクサ」は、鶏だしをベースにしたスープに、サラワク州の特産物である黒胡椒をたっぷり入れるのが特徴。唐辛子の辛さを加えたラクサは多いのですが、黒胡椒の辛味をきかせているのは、この「サラワク・ラクサ」だけ。錦糸卵、キュウリ、もやし、海老と多彩な具をのせることで、刺激的な辛みをマイルドにやわらげています。食べ終わると、またすぐに食べたくなる常習性の高いラクサ。他の地域でなかなか食べられないこともあり、現地でも非常に人気です。料金は5~8リンギ(165~260円)ほどです。
2品目は「コンローミー/干撈麺」です。
オイスターソース、醤油、胡麻油などで作った特製ソースを茹でた細麺に絡めた「コンローミー」。いわゆる、日本では“油そば”といわれるジャンルの麺で、もちっと弾力のある麺をがするするっとお腹におさまります。コンローミーはコタキナバルでも有名ですが、クチンでも名物。海老や自家製フィッシュボールなど、具にもこだわりがあります。料金は1皿で約4~8リンギ(約130~260円)。
3品目は「シーフード」。とくに蟹料理がオススメ!
マレーシア滞在中にいろんな場所でシーフードを食べましたが、いちばん心に残っているのが、ここクチン。海鮮専門のフードコート「トップ・スポット」で食べた蟹料理が今も忘れられません。お店の人に勧められるままに「蟹の卵炒め」を頼んだら、これが非常においしい! とき卵、葱、蟹をフライパンで炒めただけのシンプルな調理なのですが、蟹のうま味と卵のまろやかさが絶妙でした。写真は、その思い出の食卓です。8年前の当時は、蟹1杯で15リンギ(約500円)という安さにも感激。都会よりも、地方都市で食べる海鮮料理のほうが、安くてずっとおいしいのです。
最後は「クエラピスケーキ/Kuie Lapis Kek」。
サラワク名物のお菓子、クエラピスケーキです。マレー半島側は、蒸して作る“生菓子”のクエラピスが有名ですが、ここではオーブンで焼き上げた“焼き菓子”のクエラピスが名物。スポンジ生地を一層一層丁寧に焼き上げたもので、バームクーヘンのような味です。インドネシアやマレー半島北部でも食べられるものですが、写真で見てもお分かりのように、クチンのクエラピスケーキはとってもカラフル! 色をつけた生地をいくつも用意し、美しい幾何学模様に焼き上げています。それも様々な柄のタイプがあるのがお見事! 料金は1個10リンギ(約330円)ほどで、お土産にもオススメです。
今回のご紹介はここまで。来月は旅するマレーシアごはんの最終章になります。どんな内容になるかはまだ内緒。どうぞお楽しみに~。
ライター 古川 音
http://www.otofurukawa.com/
写真協力 マルハイミ、三浦菜穂子、
マレーシア専門旅行会社 マレーシアリゾートクラブ
http://mrcj.jp/wp2/
This Program was brought to you by MRC Japan/Malaysia Resort Culb.
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