マレーシアの首都クアラルンプールの中心部に位置するKLCC地区(KUALA LUMPUR CITY CENTER)には、広大な都市公園「KLCCパーク」を中心にペトロナスツインタワー、コンベンションセンター、アシャキリンモスクといった施設や、大型のホテルが数軒集まっている。
このKLCC地区にあるホテルの1つで、この街のランドマークであるペトロナスツインタワーから見て、KLCCパークを挟んで真向いにあるのが「トレーダースホテル・クアラルンプール」である。コンベンションセンターに隣接しており、客室のタイプを見ても、どちらかと言うとビジネス客向けのホテルである。しかし、このホテルはペトロナスツインタワーの風景を見るのに絶好の位置に建っており、観光客にも是非泊まっていただきたい、おすすめホテルのひとつである。
最初の写真で、下の方に写っている低い建物がコンベンションセンターである。このコンベンションセンターの廊下(上の写真)を歩いてペトロナスツインタワーや、ショッピングセンター「スリアKLCC」方面に出ることができる。コンベンションセンター内には、KLCC水族館やフードコートなどもある。ブキビンタン通りへは、スカイウォークという歩道が整備されており、徒歩10分ほどで出られる。
ホテルに到着して中に入ると、ロビーがある。しかし、ここは単なる待ち合わせスペースのような場所でチェックインは5階のロビーで行う。
ホテルのチェックインカウンターは、ちょっと薄暗いところにあるイメージだが、このホテルのカウンターは外から光が入ってとても明るい。
このホテルのスタンダードな客室タイプ、デラックスルーム。一部のスイートルームを除き、ほとんどがこのタイプの客室で、ガーデンビュー、ツインタワービュー、クラブルームなど部屋からの眺めや階数などによって価格が異なる。32㎡の機能的な客室で、ビジネスにも観光にも使い勝手が良い。
バスルームは、バスタブの横にシャワーブースが配置されており、とても使いやすい。
デラックス・ツインタワービュールーム。
部屋の明りを消して、外を眺めるとこの絶景。他にもツインタワーが見えるホテルはあるが、ここまで真正面に美しく見えるのはトレーダースホテルだけだ。
クラブルームに泊まると利用できる、32階にあるクラブラウンジ。ここからも、ツインタワーの絶景が楽しめる。
このホテルの33階にあるプールは、日中は普通にプールとして利用できるが、夕方以降はプールバーとして営業している。これが、観光客にも人気の「スカイバー」だ。
インスタ映えしそうなきれいなカクテルをはじめ、お酒の種類が豊富だ。おつまみは、マレー風焼き鳥サテーがおすすめだ。
プールサイドの窓際にあるのがカバナーシート。下の方にはガラスがあるが、上の方はガラスが無く、立ち上がると外の景色を直接眺めることができる。
ここから、ペトロナスツインタワーを眺めることができる。写真を撮るに場合、ガラスがあると内部の光が写り込んでしまうので撮りにくいのだが、ここからは直接ツインタワーの絶景を狙うことができる。
ただし、カバナーシートはとても人気があり予約しないと座るのは難しい。
では、ここから撮影したペトロナスツインタワーの写真を時間ごとにお見せしよう。
夕暮れ時から、日没直後、そして完全に暗くなった状態と徐々に風景が変わって行くのを楽しみながら、ゆっくりとお酒を楽しむ、最高のひと時だ。
さて、最後にもうひとつ。スカイバーがある33階は実は最上階ではない。34階があるのだ。
34階にあるのは、リラクゼーションスペース「ザ・スパ」。シャワーや着替え用のプライベートスペースや、サウナ・スチームバスを備えたスパ、マッサージルームが揃っている。フェイシャルマッサージ45分が216リンギット(約6,000円)からと、価格もリーズナブルで利用しやすい。早朝到着のチェックイン前、深夜便での出発前などに利用するのもいいだろう。
クアラルンプール市内には、エコノミークラスからスーパーデラックスクラスまで、非常にたくさんのホテルがある。価格、立地、部屋の広さなど、ホテル選びの基準はたくさんあるが、部屋からの景色を重視するなら、トレーダースホテルが一番のおすすめである。ただし、必ずツインタワービュールームを予約すること。ビジネスでの利用ならともかく「観光でこのホテルに泊まるならツインタワービューの部屋を選択しないと意味がない」と言っても過言ではない。スカイバーで夜景を満喫して、シティービューやガーデンビューを選択するのもありかもしれないが、価格差はそれほど大きくはないし、部屋から見るツインタワーの眺めはまた格別である。夜景もいいが、朝起きてカーテンを開けたら正面にツインタワーが見えるというのも、これがなかなかいい気分である。
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記事協力:トラベルガイドマレーシア