実際に行って確かめた! ペナン島・世界遺産ジョージタウン及びその周辺の絶対行くべきおすすめスポットベスト20

マレーシアのペナン島は、マレー半島の西側、マラッカ海峡に位置し、かつては東インド会社の支店が置かれ、交通の要衝として栄えた島である。ペナン島のジョージタウンには、当時の建造物が多く残されており、古き良き栄光の時代の面影を今に伝えている。ジョージタウンは、2008年にマラッカと共にユネスコの世界文化遺産に登録された。

ペナン島へは、マレーシアの首都クアラルンプールを経由するルートの他、シンガポールや香港経由でも行くことができる。すばらしい場所なので、是非訪れていただきたい。

ペナン島を訪問する予定のある方、ペナン島への訪問を検討されている方のために、実際に何度もペナン島を訪問して確かめてきた、世界遺産ジョージタウン及びその周辺の絶対に行くべきおすすめスポット20をご紹介する。これだけ押さえておけば、ジョージタウンをフルに楽しむことができるだろう。

なお、ペナン島のビーチ地区に関して、今回は取り上げないが、また別の機会に改めてご紹介したいと思う。

1,イースタン&オリエンタルホテル

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ジョージタウンのおすすめスポットとして最初に取り上げるべきは、やはり「イースタン&オリエンタルホテル」だろう。1885年に建てられた由緒あるホテルでペナンのシンボルと言っても過言ではない。。有名なシンガポールのラッフルズホテルと同じサーキーズ兄弟によって創業された。宿泊料金は、もちろん安くはないが、このレベルのホテルからするとリーズナブルな価格で泊まれるのも魅力だ。英国コロニアル調の外観もすばらしいが、内部のロビー、廊下、プールなども時代を感じさせるすばらしい雰囲気だ。宿泊しなくても内部の見学は可能なので、是非立ち寄ってもらいたい。

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イースタン&オリエンタルホテル内にある「ザ・1885」というレストランでは、14時~17時の間アフタヌーンティーをいただける。56リンギット++(約2000円)とお値段もリーズナブル。宿泊しなくても、ここでアフタヌーンティーをいただくだけでも十分満足できる。

2,アルメニアストリート

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ペナンに入植してきたアルメニア人たちが暮らしたことから、「アルメニアストリート」とよばれている。おしゃれなカフェやショップが多く、ジョージタウンの中では観光客に人気のスポットとなっている。福徳正神寺、チアコンシー、ヤップコンシーといったお寺もある。

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ジョージタウンの街のあちらこちらにストリートアートがあり、マップを片手にこれを探すのがブームになっている。その中でも、もっとも有名な「自転車に乗る子供」はアルメニアストリートにある。

3,スリーシックスティー・リボルビングレストラン&スカイバー

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イースタン&オリエンタルホテルのすぐ隣にある、ベイビューホテルの屋上にある回転レストランとバー。16時~深夜1時(週末は2時)まで営業している。回転レストランでは、ビュッフェディナーを食べながら、ジョージタウンの夜景を360°眺めることができる。併設のスカイバーはオープンエアーで、涼しい夜風に当たりながらジョージタウンの夜景とお酒を満喫できる。ペナンで回転レストランはここのみだ。

4,コムター

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1985年に完成した232m、65階建ての円柱形高層ビル。ペナンでは最も高い建物だ。最上階にジョージタウンを一望できる展望台があるのだが、オープンしたり閉鎖したりを繰り返していた。2016年にこの展望台が大規模にリニューアルされ、「ザ・トップ」という名称で再オープンした。床が透明な「レインボースカイウォーク」が登場し話題となっている。このコラムの一番最初の写真は、コムターの展望台から見たジョージタウンの様子。

5,レッドガーデン

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ジョージタウンのど真ん中にある屋台村。ペナンのローカルフードは、ほぼすべて揃っている他、和食やピザまでメニューは豊富。ここの特徴な、なんといっても中央に舞台があり、毎夜大音量で繰り広げられる歌謡ショーだ。日本語の歌が聞けることもある。20リンギットもあればお腹いっぱい食べられる上に歌謡ショーまで満喫できるのでお得だ。しかし、ゆっくり話をしながら食事したいという方にはむかないかもしれない。

6,ハーモニーストリート

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ジョージタウンのメインストリート。上の写真は、ハーモニーストリートにある建物で、左上から時計まわりに、セントジョージ教会、カピタンクリンモスク、スリマハマリアマン寺院、観音寺だ。ジョージタウンでは、キリスト教、イスラム教、ヒンズー教、仏教と異なる宗教を信仰する人々が、お互いを尊重し、争うことなく共存してきた。ハーモニーストリートという名前はここからきており、このことはジョージタウンがユネスコの世界遺産に登録されるひとつの要因にもなった。ペナン島の中では、最もメジャーな観光スポットなので、初めてジョージタウンを訪れた方はゆっくり見学していただきたい。それぞれ、内部の見学も可能だ(ミサ、礼拝など宗教上の理由で見学できない時間帯もあるので行く前に確認を)。

7,ブルーマンション

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ジョージタウンの中でもひときわ目立つインディゴブルーの外観からブルーマンションと呼ばれているが、これは通称で、正式名は「チョン・ファッツィー・マンション」という。1880年に東洋のロックフェラーと呼ばれ、ペナンを中心に活動した大富豪チョン・ファッツィーの邸宅として建てられたものだ。現在はホテルとして営業している。

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通常内部は見学できながい、1日3回実施される有料のツアーに参加すれば見られる。また、2階にある「チョン・ファッツィー・レストラン」で食事をすれば、内部も見学できる。

8、カメラ博物館

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2013年、ジョージタウンのムンツリ通りにオープンしたカメラの博物館。日本のニコン、キャノン、ヤシカなどを含め世界のビンテージカメラが展示されている。なぜペナンにカメラ博物館?という疑問は若干残るものの、コレクションの豊富さは特筆ものだ。旧日本軍が使用した機関銃型カメラやスパイカメラといったものまであり、特にカメラに興味が無い人でも十分に楽しめる。

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館内に「ダブルエクスポージャー」というカフェがあり、カメラカップケーキやレインボーケーキなどユニークなスイーツを楽しめる。冷たい飲み物はカメラのレンズ型のマグカップに入って出てくる。トイレに入るとトイレットペーパーにフィルムのような印刷が入っているなど、なかなか徹底している。ちなみに「ダブルエクスポージャー」とは2重露光という意味のカメラ用語。カメラTシャツ、カメラキーホルダーなどカメラ絡みのかわいいお土産が並ぶショップもある。

9,セブンテラス

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スチュワート通りにある、ショップハウスと呼ばれる中国風の古い建物を改装してオープンしたブティックホテル。ジョージタウンには、この手のブティックホテルが多いが、その中でもセブンテラスは最も洗練された高級ホテルだ。

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「ケバヤ」とうい、現代風ニョニャ料理のレストランが併設されている。ニョニャ料理とは、ペナン島やマラッカのプラナカンの間に伝わる伝統料理で、これを現代風にアレンジしたコース料理をいただける。これぞプラナカンスタイルといえる内部の装飾にも感動する。

10,ムーンツリー47

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ジョージタウンのムンツリ通りにあるカフェで、通りの名前をもじって「ムーンツリー」それに番地をつけたのがお店の名前。ショップハウスを改装した人気のカフェだ。内部はレトロでちょっとちらかっていて雑然とした雰囲気。ドリンクや軽食を楽しめる。ジョージタウンには、こういった古い建物を改装したカフェがたくさんある。暑いペナンで街歩きに疲れたら、こういった カフェで一休みするのがお勧めだ。朝からオープンしている店も多いので、朝食をカフェでとるのもいい。

11,潮州チェンドル

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ペナン大通りから一本奥に入った路地裏で営業する1936年創業のチェンドルの屋台。時間帯によっては行列ができるほどの人気。上の写真の囲みの部分がチェンドルだ。始めて見た方は緑色のニョロニョロが気持ち悪いと思われるかもしれないが、これはパンダンの葉で色づけされたゼリーで、味は特になく、つるっとしてのど越しがいい。パームヤシから採ったグラムラカという黒糖のシロップ、ココナッツミルク、甘く煮たあずきが入ったかき氷だ。日本人の口にも合う、熱いペナンにぴったりの冷たいスイーツだ。後程紹介する「ガーニーパラゴンモール」のフードコートにも支店があるが、やはりこちらのお店の方が雰囲気があっていい。屋台の前で立ち食いするか、ビニールに入れてもらって持ち帰ることもできる。

12,チャオラスタマーケット

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鮮魚、肉、野菜をはじめ、ありとあらゆる日常品が売られているジョージタウン市民の台所。ペナン島内でも最大級の市場。コンクリートの大きな建物の中に鮮魚や肉類を中心とした市場があり、その周辺にもお店や屋台がたくさん出ていて、とくに午前中は活気に満ち溢れている。鮮魚市場では、日本ではあまり見られない魚も多く、見ているだけでも楽しい。

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野菜のラインナップは、珍しいものを見かけるが、意外にも日本とあまり変わらない。どれもみずみずしく青々としている。

13,コーンウォリス要塞

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コーンウォリス要塞は、ジョージタウンの南の端に位置する1810年に完成した要塞で、英国東インド会社の兵舎があった場所だ。ペナン島に上陸したキャプテン・フランシス・ライトがはじめて足を踏み入れた場所でもある。東インド会社の刻印が入った「スリランバイ」という名前の青銅製の大砲が、今もマラッカ海峡に砲身を向けている。

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城壁に囲まれた敷地内は公園として整備されている。当時の火薬庫や牢獄などの建物が残っており、見学が可能。キャプテン・フランシス・ライトの銅像もある。

14,クーコンシー

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クーコンシーとは、クー氏の霊廟のことである。ジョージタウンには、この他ヤップコンシー、チアコンシーなどがある。クーコンシーは、1906年に建てられた石造りの建造物で、テラスや屋根などに精緻な細工が見られる。

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特にテラス部分にある石の彫刻は、現代では再現不可能と言われる技巧が凝らされている。ペナン島最高傑作の寺院と言われいるのも納得できる。ゆっくりと時間をかけて観賞したい。

 15,周ジェティ

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19世紀に造られた水上住宅。木製の桟橋の左右に住宅が密集している。周ジェティは、周一族が暮らす水上住宅。今も実際に人々が生活している。李、林など6つの桟橋が現存する。中国からペナン島に移り住んだ人々が氏族ごとに水上住宅に住んだのが始まり。これらの桟橋は、ジョージタウンが世界遺産に指定されてたことにより保存されることになった。周ジェティは唯一観光化されており、お土産店もある。桟橋の周辺は干潟になっており、トビハゼや小さな蟹などがたくさん生息する。

16,ペナン・プラナカン・マンション

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ペナン・プラナカン・マンションは、19世紀後半に建てられたプラナカン様式の建造物で、鮮やかな緑色の外装が印象的。プラナカンとは、「土地の子」を意味し、中国福建省などから来た商売人の男性と地元の女性の間にできた子供たちのことで、中国とマレーが融合した独特の文化を築きあげてきた。ペナン島のジョージタウンの他、マラッカやシンガポールにもプラナカン様式の建築物が残されている。

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階段、床、窓、欄間など、あらゆる場所に独特のデザインがほどこされている。プラナカン様式の様々な調度品や食器類なども展示されており、なかなか見応えがある。

17,ケックチュアン通り

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ジョージタウンの南側、コムターに近いケックチュアン通りには、カラフルなショップハウスが並ぶ華やか一角があり、絶好の撮影スポットとなっている。南国の青空のもと、パステル調のカラフルなショップハウスが並ぶ光景は、いかにもペナンらしい。カフェを併設したケーキ屋さんやボディーショップなどが入っている。

18,ガーニーパラゴンモール

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ここから最後の3つは、ジョージタウンから少し離れた郊外のスポットをご紹介する。

ジョージタウンから車で10分ほどの場所にあるガーニー地区。高級住宅街で、ホテルや大型のショッピングセンターが立ち並ぶ場所だ。この地区にある、新しい大型ショッピングモール「ガーニーパラゴンモール」をご紹介しよう。海外のブランドショップ、ヴィンチーなどマレーシアのローカルブランド、ばらまき土産が買えるスーパーなど、なんども揃う大型モールだ。ここに来れば、わざわざクアラルンプールに立ち寄らなくてもペナン島内で十分買い物を済ませることができる。すし三昧をはじめ日本食の店も多く、日本食が恋しくなってきたときにもお勧めのスポットだ。

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内部は吹き抜けになっている。左に見える黄色い建物は、もともとこの地にあった1915年建築のセントジョージ修道院の建物だ。モール内に取り込まれる形で保存されており、レストランなどとして使われている。

19,寝釈迦仏寺院とビルマ寺院

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ジョージタウンから車で10分ほどのプラウティクス地区にある、向かい合う2つの寺院をご紹介する。左の写真が、タイ式寺院の「寝釈迦仏寺院」にある釈迦涅槃像で、全長は33mある。手前にある金色の像は、高僧のミイラに金箔をはりつけたものだ。

右側は、ビルマ寺院の釈迦如来像。マレーシア国内で、唯一のビルマ式寺院だ。

ジョージタウンのハーモニーストリートには、キリスト教、イスラム教、ヒンズー教、中国仏教の建物が共存しているが、さらにこの地区タイ、ビルマの寺院があるということは、ペナンの多様性を強く物語っている。

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寝釈迦仏寺院の本堂の前には、タイ式寺院らしく2体のハヌマン像が立っている。

20,ペナンヒル

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ペナンヒルは、ペナン島の中央部に位置する標高830mの山で、ジョージタウンを一望できる夜景スポットだ。ペナン島とマレー半島を結ぶ「ペナン大橋」もきれいに見えている。天気のいい日に、夜景を狙って夕方頃から登るのがベストだ。

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ペナンヒルへは、山頂まで約5分で登る、スイス製の高速ケーブルカーで登る。ケーブルカーの駅までは、ジョージタウンから車で20分ほどかかる。

まとめ

観光、グルメ、ショッピングを中心に、ペナン島のジョージタウンで絶対立ち寄っていいただきたいスポットを20個あげてみたが、いかがだっただろうか?初めてジョージタウンに行くのであれば、この20個の中から、特に興味を持った場所を訪れていただければ失敗はないと思う。

ジョージタウンは、様々な文化が融合した、どこか懐かしいような、それでいてエキゾチックな不思議な魅力を持った街だ。

最後に、私のお気に入りの一枚をお見せして、この稿を閉じたいと思う。

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トラベルガイド株式会社代表・ライター・カメラマン

阿部吾郎

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