世界遺産マラッカに行ったら、絶対行きたいスポット20をご紹介します。
前篇では、マラッカの観光スポットとホテルをご紹介しました。後編では、グルメとシッピングスポットをご紹介します。
11、セリニョニャ
「セリニョニャ」は、オランダ広場からセントポール教会を挟んで徒歩10分ほどの場所にある、ホテルエカトリアルの3階にあるニョニャ料理のお店。プラナカン風のデザインの落ち着いた雰囲気の中でゆったりと食事を楽しめる。一人60~100リンギット(約1800円~3000円)程度で十分食事ができるのでリーズナブルだ。
人気のスチームボード。肉、イカ、練り物、きのこ、野菜などがたっぷり入ったマレー風鍋料理。透明のあっさりしたスープで食べやすい。ボリュームも十分。単品のニョニャ料理も種類が豊富。
デザートはやっぱりチェンドル。かき氷にグラムラカ(18でご紹介します)と練乳をかけ、あずきとパンダンリーフで色づけしたゼリーを添えたもの。ニョニャ料理の代表的なデザート。
12、和記鶏飯團
「和記鶏飯團」は、マレーシアの名物料理のひとつ、海南チキンライスの有名店。ジョンカーストリートの入口付近にある。
海南チキンライスとは、甘辛いタレを絡めた蒸し鶏に、鶏のだしで炊いたライスを添えたもので、マレーシアのイポーが発祥地と言われている。マレーシア全土やシンガポールなどで食べられる。マラッカのチキンライスは、ライスが団子状に固められたライスボールで出されるのが特徴。このお店以外にも、ジョンカーストリートに何軒かチキンライスの店があるが、すべてこのスタイルだ。チキンのサイズやライスボールの数で値段が変わるが、一人10リンギット(約300円)程度で食べられる。
13、ジオグラファーズ・カフェ
「ジオグラファーズカフェ」は、ジョンカーストリートの真ん中あたりにある人気のお店だ。柱に刻まれた「地理学家」の文字が目印。ナシレマ、サテー、バスタなどの料理や、コーヒー、紅茶、ソフトドリンク、お酒も飲める。朝10時から深夜1時まで営業しており、非常に使い勝手の良いお店だ。場所も良く、店の雰囲気も良い。昼食、夕食、散歩の途中の一休み、食事のあとのちょっと一杯など、なんでもありだ。
14、カランセ・アート・カフェ
「カランセ・アート・カフェ」は、ジョンカーストリートとヒーレンストリートの間にある、マレーシア13州のコーヒーを楽しめるカフェ。
アート カフェと言うだけあって、店内の装飾はかなり凝っている。様々なアート作品がさりげなく飾られている。
メニューは、ラクサなどの麺類の他、カレーチキンなどの鶏料理、ハンバーガー、サンドイッチなど。飲み物は自慢のマレーシア13州コーヒーの他、ソーダなどの冷たい飲み物のバリエーションも多い。
15、萬里香(バン・リー・シャン)
萬里香(バン・リー・シャン)は、マラッカ名物、サテーチェルップのお店。ジョンカーストリートの一番奥から、さらに20分ほど歩いたオン・キム・ウィー通りにある。同じ名前のお店が2軒並んでいるが、ここでご紹介するのは向かって右側のお店だ。
ピーナッツソースをベースにしたピリ辛のタレを煮立てて、ここに串に刺さった肉や魚介類、野菜などを入れて煮て食べる。この甘辛いタレが抜群においしい。店内に大きな冷蔵庫があり、そこに具材がたくさん置いてある。これをセルフサービスで取ってくる。お勘定は串の数でカウントする。1本0.7リンギット(約20円)なので、お腹いっぱい食べても大した金額にはならないので安心だ。
16、大型ショッピングセンター
マラッカの中心部には、2つの大型ショッピングセンターが並んでいる。クアラルンプールのショッピングセンターにも引けを取らないような規模と品ぞろえだ。
上の写真は、セントポールの丘のすぐ横にある「ダタラン・パラワンモール」だ。2006年に開業したショッピングモールで、600もの店舗が入っている。両側にびっしりと店が立ち並ぶ廊下が幾筋もあり、迷子になりそうだが、探検気分でお気に入りの品を探して回るのもわくわく感があって楽しい。
ダタラン・パラワンモールの奥、海側の方にある「マコタパレード」。1994年オープンと、こちらの方が古い。店舗数は約200。店舗数が少ない分、ちょっとゆったりした感じがする。オールドタウンホワイトコーヒー、シークレットレシピと言った、マレーシアでおなじみのチェーン店やマクドナルド、ケンタッキーなども入っている他、フードコートもあるので、食事に利用するのもいいだろう。
ダタラン・パラワンモール内の「パディーニ・コンセプトストア」。人気のシューズショップ「ヴィンチー」は、この中にある。クアラルンプールのブキビンタン通りにあるお店は、いつも様々な国籍の女性たちでにぎわっているが、ここならゆっくり買い物ができる。
17、ビーズサンダルのお店
マラッカ名物のひとつ「ニャニャ・ビーズ・シューズ」。プラナカン文化を象徴するアイテムのひとつだ。くつによって使用しているビーズの大きさが違うのだが、細かいビーズを使うほど絵柄が繊細になり、製作時間も長く、価格も高くなる。ものによっては3か月もの製作期間が必要となる。値段は、高い物だと7万円以上だが、製作にかかる手間を考えると意外と安いと言えるかもしれない。1万円~2万円程度で買えるものもあるで、記念に1足買ってみるのもいいだろう。
ジョンカーストリートの周辺には、数軒のニョニャビーズシューズのお店があるが、そのうち代表的な3軒をご紹介しよう。
上の写真は「ジェイマニック」というお店で、ジョンカーストリートからヒーレンストリートに向かう路地を少し入ったところにある。現代風のきれいなブティックといった店構えだ。オーナーのジョイスさんは、とても気品のあるやさしい方でした。
ヒーレーンストリートにある「カラー・ビーズ」。玄関がブルーに塗られたショップハウスで、すぐに見つけられる。19世紀後半から20世紀初頭に造られた古いビーズシューズも展示されている。こちらも入りやすいお店なので、是非のぞいてみよう。
最後は、青雲亭の近くのトコン通りにある「ワーアイク・シューメーカー」だ。100年以上続く老舗で、今も祖父・父・息子の3代で店を切り盛りしている。お店と言うより、工房といった雰囲気だ。オーダーメードが中心で、注文してお金を払えば後日、日本に送ってくれる。1万円程度からオーダーできる。
18、グラムラカ
これが、何かご存じだろうか?
「グラムラカ」という、パームヤシから採れる黒砂糖だ。マレーシア各地をはじめ東南アジアではよく使われているが、マラッカ産のものは品質が良く、マラッカの名物となっている。グラムラカとは「マラッカの砂糖」と言う意味だ。使うときは、削ってお湯に溶かし、シロップにする。お菓子作りや料理にも使えるので、お土産におすすめである。
ヒーレーンストリートの外れにある「永安紙会商(エン・アン・ニョニャフーズ・センター)」で売られているグラムラカ。横にあるのは、チンチャーロというオキアミの塩辛。ニョニャ料理ではおなじみの食材だ。このお店には、カレー粉やスパイスなど、地元の人々が料理に使う様々な食材が売られており、なかなか興味深い。
前篇でご紹介した、ホテルプリでもグラムラカが売られていた。
19、ネクストKK
「ネクストKK」は、ジョンカーストリートにあるお土産物店。バッティクを使った小物やキーホルダー、絵葉書、民芸品など品ぞろえが多いベタなお土産店なので、ばらまき土産を探すにはいいお店だ。
ハンカチやティッシュケースなど、バッティックの小物はきれいでお値段も手ごろなので、お土産に最適。
お店の奥はカフェになっているので、買い物ついでに一休みするのにも便利。
オーソドックスなお土産店なのだが、お店の造りはしっかりショップハウスなので、小さな中庭があったり、一番奥には井戸があったりと、こちらの方も楽しめる。
20、オランウータンハウス
「オランウータンハウス」は、ジョンカーストリートの入口のところで右に曲がり、少し行ったところにある。ひときわ目立つオランウータンの壁画が目印だ。
独特のデザインのTシャツや絵画が並んでいる。ちょっと他には無い、芸術的な空間だ。(店内は撮影禁止です。許可を得て撮影しました。)
それもそのはず、ここは世界的に有名なアーティスト、チャールズ・チャム氏のお店だ。店にあるのは、すべて彼の作品。目に見えるものには、もう一つ別の側面があるという哲学思想に基づくかれの作品には、不思議と心を揺さぶられる。
まとめ
前篇・後編を通じて、マラッカの観光・ホテル・グルメ・ショッピングに関してご紹介してまいりました。マラッカは、日帰りのオプショナルツアーで訪れるだけではもったいない、様々な魅力を持った街だということをご理解いただけただろうか?最低でも1泊、できれば2泊してゆっくりとマラッカの街を散策してみれば、様々な発見があるに違いない。
トラベルガイド株式会社 ライター・カメラマン
阿部吾郎