パビリオンの夜景

クアラルンプールのおすすめスポットベスト20、後半の11~20はグルメ、ショッピングスポットや人気のバー、昔ながらの市場などをご紹介しよう。

(*前半の1~10はこちら)

11、ジャランアロー

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ジャランアロー

ブキビンタン通りから北側に1本奥に入ったところにあるアロー通りには、約200mに渡って屋台やレストランが道の両側に並んでいる。夜になると、毎日大勢の観光客や地元の人々で賑わう。マレーシアのローカルフード(サテー、チキンウイング、バクテー、クレイポットチキンライス、麺類など)を扱う店が多いが、香港式の飲茶、中華料理、タイ料理など様々な料理が楽しめる。

マレーシアの人々は家で自炊することは少なく、こういった屋台で食事を済ませるケースがほとんどだ。ジャランアローは、まさにクアラルンプール市民の台所である。

KUL19-2

屋台の利用方法だが、まず最初に席を確保する。お目当ての屋台があれば、その近くに座るのが良い。次に店に行って注文する。メニューを持って注文を取りに来る人もいるが、お目当ての店でなければ断っても良い。店で注文する際、自分の席がどこかを伝える。テーブルに番号があれば、その番号を伝える。注文した料理が席に運ばれて来たら、その場で料金を支払う。

屋台が苦手な人は、店内で食事ができるレストランも何件かあるので、そちらを利用しよう。冷房が効いており、トイレもある。

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チキンウイング

サテー

ジャランアローで食べられる、定番のローカルフード。上から、牡蠣入りオムレツ、チキンウイング、サテー。

 

11,スカイバー

クアラルンプール トレーダースホテル33階のスカイバー

クアラルンプールの中でも、最も人気のあるバーをご紹介しよう。KLCCにあるトレーダースホテルの33階にある「スカイバー」である。

スカイバーのカクテル

昼間はプールとして利用され、夜になるとプールバーとして営業している。ポップな音楽が流れ、夜風にあたりながらお酒を楽しめるおしゃれなバーだ。スカイバーの人気が高いのは、店内の雰囲気やお酒のおいしさだけが原因ではない。カクテルの向こうに、ちょっと外の景色が見えている。33階にも関わらず、窓の上の方にはガラスがない。

スカイバーからの眺め

そこから見える風景がこちら。トレーダースホテルは、KLCCパークを挟んでペトロナスツインタワーの真向いに建っている。そのため、遮るものがなく、このような素晴らしい風景を見ることができる。ペトロナスツインタワーは市内の様々な場所から見えるが、ここが一番のビュースポットと言えるだろう。

 

13、ヘリラウンジバー

ヘリラウンジバー

モノレールのラジャチュラン駅のすぐ横に、MENARA KHという何の変哲もないオフィスビルがある。ビルの入口にも特に案内は無いのだが、エレベーターで34階に上がると「ヘリラウンジバー」というお店がある。入ってみると、モダンな内装のしゃれたバーである。雰囲気のいいお店だが、大きな特徴があるわけではなく一見普通のバーである。ここで、飲み物を注文して、その場でお金を支払う。すると、上に登って行く階段の入口に案内してくれる。非常階段のような、全く色気のない無機質な階段だ。

ヘリラウンジバーのヘリポート

階段を登りきると、こんな風景が!そう、ここはビルの屋上にあるヘリポート。ヘリポートにテーブルと椅子を並べてバーとして営業しているのだ。

ヘリラウンジバーから見たKLタワー

ヘリラウンジバーから見たペトロナスツインタワー

このビルは、KLタワーとペトロナスツインタワーのちょうど間ぐらいに位置するので、両方ともかなり近くに見える。まさに360°クアラルンプールの街並みを堪能することができる。ヘリポートなので、一応端の方に近づかないようロープは張ってあるものの、柵も何もない。眺めのいいバーというのはマレーシアに限らずよくあるが、このヘリポートの雰囲気はなかなか他では体験できない。

 

14,パビリオン

パビリオンの外観

クアラルンプールには、大型ショッピングセンターがたくさんある。ブキビンタン通り周辺だけでも「ロット10」「ファーレンハイト88」「ベルジャヤタイムズスクエアー」「スンガイワンプラザ」そして「パビリオン」と5つもある。その中でも、観光客がもっとも利用しやすいのは「パビリオン」だ。JWマリオット、ウエスティン、リッツカールトン、グランドミレニアムといった一流ホテルが立ち並ぶ、ブキビンタン通りの最もにぎやかエリアに位置している。

パビリオンの内部

内部はこのように吹き抜けになっている。ショッピングセンターというよりデパートに近い雰囲気だ。

パビリオン 内部の様子

海外の有名ブランドから、マレーシアのローカルブランドまで、様々なお店が入っている。レストランも台湾の有名店「鼎泰豊(ディンタイフォン)」や香港の有名スイーツ店「許留山」をはじめ、和食、マレー料理、インド料理、中華料理、中東料理などバラエティーに富んでいる。日本のラーメン店「山頭火」や日本風のパン屋さん「ザ・ローフ」、100円ショップ「ダイソー」、日本のお菓子を扱うお店などが集まった、「東京ストリート」というコーナーもある。

フードリパブリック

パビリオンの地下には「フードリパブリック」というフードコートがある。マレー風おでん「ヨントーフ」、和風鉄板焼き、ラクサなどのローカルフード、タイ料理、イタリア料理、韓国料理など、様々な料理がリーズナブルに食べられる。屋台が苦手という方も、ここなら安心して食事ができる。上の階にはレストランもあり、パビリオンの近くに宿をとれば、食事の心配をする必要は全くない。

 

15,スリアKLCC

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スリアKLCCの入口

「スリアKLCC」は、クアラルンプールでは、パビリオンと並ぶ人気のショッピングセンターだ。こちらは、ペトロナスツインタワーの足元にある。近くにKLCCパークやKLCC水族館があり観光のついでに立ち寄るのにも便利だ。

スリアKLCCの内部

マレーシアのショッピングセンターは、吹き抜けになっているケースがほとんどだが、スリアKLCCも例外ではない。写真は旧正月のころに撮影したもので、イベントの舞台が設置され、赤い提灯が飾られている。

スリアKLCC内のショップ

伊勢丹と紀伊国屋書店が入っており、現地在住の日本人には人気のあるショッピングセンターだ。こちらもレストランやフードコートはかなり充実している。

 

16,セントラルマーケット

セントラルマーケット入口

ショッピングスポットが続くが、パビリオンやスリアKLCCとは全く雰囲気の違うショッピングセンターをご紹介しよう。チャイナタウンやインド人街があるクアラルンプールのオールドタウンにある「セントラルマーケット」だ。英国統治時代の1888年に生鮮市場として建設された建物が使われている。

セントラルマーケット内部

内部は、ごちゃごちゃした迷路のようになっており、歩き回るだけでもかなりワクワク感がある。

ニルマラサリ

ニルマラサリというカラフルななまこ石鹸のお店。日本のガイドブックなどでも取り上げられている人気のお店だ。

ザキールバティック

マレーシアの伝統的な工芸品であるバティックのお店。日本で言う蝋結染めである。衣類や反物だけでなく、ヘアーバンドやティッシュケースといった小物もあるのでお土産に最適だ。

こういった、衣類、工芸品、日常雑貨などのお店が所狭しと並んでいる。よく探せば掘り出し物も見つかりそうだ。値段も手ごろなものが多いので、迷路に迷いながらゆっくりシッピングを楽しんでみてはいかがだろうか。

 

17,恭和堂

恭和堂

なんだかちょっと怪しい店に見えるかもしれない。香港に本店がある、中国茶の喫茶店といった感じの店なのだが、このお店には名物がある。

亀ゼリー

それがこちらの亀ゼリーだ。亀の甲羅の粉末と何種類もの漢方薬が入ったゼリーだ。そのまま食べるとかなり苦いので、急須に入ったシロップをたっぷりかけて食べる。ちょっとくせのある食べ物ではあるが、ゼリーの苦味とシロップの甘味がうまくマッチし、のど越しも良い。クアラルンプールは暑いので、こういう食べ物が食べやすいし漢方と亀パワーでちょっと元気が出る。恭和堂のお店は、チャイナタウンのペタリン通りをはじめ、ブキビンタンのロット10やスンガイワンプラザの中にもある。

 

18,マダムクワン

マダムクワン パビリオン店

「マダムクワン」は、マレー料理のファミリーレストランといった感じのお店だ。マレー料理についてはローカル屋台からちょっと高級なお店まで、いろいろなところで食べられるが、マダムクワンは、マレー料理を現代風にアレンジした感じでマレー料理初心者でも安心して食べられる。パビリオン、スリアKLCCなど大きなショッピングセンターの中にお店があり、入りやすいのもポイントだ。

マダムクワンのナシレマ

フライドチキン付きのナシレマ。

マダムクワンのオタオタ

伝統的なマレー料理の「オタオタ」。魚のすり身にスパイシーな味を付け、バナナの葉にくるんで蒸したもの。

マダムクワンのチェンドル

ペナン編でもご紹介した「チェンドル」。かき氷にパンダンの葉で色づけしたゼリーと甘く煮たあずきを乗せ、グラムラカという黒糖のシロップをかけたマレーシアの伝統的スイーツ。ここのは、あずきがかなり多めだ。

 

19,コロシアムカフェ

コロシアムカフェ

「コロシアムカフェ」はクアラルンプールのオールドタウンにある、マレーシア最古のアメリカンスタイルのレストランだ。

コロシアムカフェの内部

シンプルながら、時代を感じさせる店内の様子。ここで食事ができるというだけでも入ってみる価値はあるだろう。キャプテンと呼ばれるホールスタッフもベテランが多く、サービスも申し分ない。

コロシアムカフェのシチュー

コロシアムカフェ フィッシュ&チップス

上がオックステールスープ、下がフィッシュアンドチップス。こういった洋食メニューやステーキが中心。値段もリーズナブルで気軽に利用できる。クアラルンプールで、こうしたちゃんとした洋食が食べられるお店は少ない。

 

20、チョウキット市場

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チョウキット市場

最後に、マレーシアの人々の生活を垣間見ることのできるスポットをご紹介する。「チョウキット市場」は、昔ながらの市場で決して観光地ではない。観光客もほとんど見かけない。モノレールのチョウキット駅からすぐなので、アクセスは便利である。肉、魚、野菜などの生鮮食料品を中心とした市場で、日本と違い肉売り場ではかなりグロテスクな光景に遭遇することもある。

チョウキット市場 野菜売り場

細い通路の両脇に延々とお店が続いている。野菜はどれも新鮮で色鮮やかだ。

チョウキット 魚売り場

魚の種類もかなり多い。パックに入った切り身などはなく、大型の魚以外は、ほとどもとの姿のまま売られている。

チョウキット市場 肉屋

肉屋では、牛や豚の頭とか内臓とか足とかそのまま置かれていることが多い。こういうものが苦手な人は、あまり近づかない方がいいかもしれない。

実は、チョウキット市場の周辺はやや治安の悪い場所だ。市場内でトラブルに巻き込まれるということは考えにくいが、できれば一人で行動するのは避けた方がいいだろう。それでも、この場所をおすすめするのは、どこか懐かしい、アジアらしい雰囲気と景観を存分に味わえる場所だからである。ブキビンタン通りやKLCC地区とは、また違った活気がここにはある。少々グロテスクなものを見かけることもあるが、それは、そもそも我々は他の動物の命をいただいているという、当たり前の事実を思い出させてくれる。高層ビルが立ち並ぶ近代都市クアラルンプールの、また別の側面を見ることができる場所である。

市場を見学できるスポットとしては、もうひとつインビマーケットがある。チョウキット市場ほどの趣はないが、こちらもかなり規模の大きな市場だ。旅行会社のツアーでもインビマーケットの見学が組み込まれている場合がある。こちらは治安の問題もなく、モノレールのインビ駅から徒歩10分ほどでいける。

 

まとめ

マレーシアの首都、クアラルンプールの絶対行くべきおすすめスポットを筆者の独断で20個に絞りご紹介してきたが、いかがだっただろう?特に、初めてクアラルンプールに行かれるという方は、ここに出てくるスポットを中心に巡れば失敗はないだろう。ここでは20個に絞ったが、クアルンプールやその周辺には、まだまだ魅力的なスポットがたくさんある。機会があれば、さらにいろいろなスポットを紹介して行きたいと思う。

トラベルガイド株式会社代表・ライター・カメラマン

阿部吾郎

 

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